最近、暑すぎる。 こう暑いと外に出たくない。 いや、ここまで暑いと出られないと言ってもいいかもしれない。この間なんか10歩くらい歩いただけでアイスのように溶けてしまい、元の人間の形に戻るまで苦労したのだ。 ただ、ずっと家にいると外の世界が恋しくなるもので、僕はよく窓辺に立って外を眺めるようになった。 灼熱の太陽の光を受けて青々と茂る植物や、蜃気楼が見えそうなくらいゆらゆらと揺れている大気は、まさに夏という感じである。 そしてそんな夏の風景は僕たちの味覚を刺激する。つまりビールを飲みたくなったり、そうめんを ...